ポストコロナの福祉の就活動向最前線〜福祉の就活時期は4タームに分化している?〜
啓発・魅力発信いよいよ3月からナビサイトもオープンし、24卒生採用も本格化してきました。
きっと新卒採用に取り組む人事の皆様は、24卒生の採用に関する動きと、23卒の学生さんの入社に向けた準備等で、1年で最もお忙しい時期かと思います。
今回のテーマは「福祉の就活動向最前線」です。
今までは「一般に福祉の就活は遅く4年生になってから」と言われてきました。
ですがこの数年で、民間企業と同じように4年生になる直前の3年生の3月から採用に取り組む法人様も増えてまいりました。
数年前まではFACE to FUKUSHIでも福祉の就職フェアの最盛期は3月でした。
そのような状況の中、コロナ禍を減て、この福祉を志す学生の動きに変化が生まれてきています。
その変化を一言で申し上げると「福祉の就活4ターム制」が確立しつつある、ということ状況です。
こちらの特徴を4つのポイントで今回はご説明いたします。
ー 目次 ー
1.福祉の就活を始める時期が、大きく4つの時期にわかれている
2.単なる早期化ではなく、流れが「分断」されている
3.時期ごとに応じた採用の動線設計が求められるようになっている
4.時期を逸すると、学生に認知されず「選択肢」にすら入らなくなっている
1.福祉の就活を始める時期が、大きく4つの時期にわかれている
今までは、ナビサイトオープン時期の3月を中心にした1つの大きな山があるような状況でしたが、この1〜2年で、この状況に変化が生まれています。今までの大きな1つの山が分散化し、連峰のように大小4つの山ができています。
1-1. 3年生の夏
1つめの時期が、インターンシップ時期を目安とした3年生の夏時期です。FACE to FUKUSHIのFUKUSHI meets!インターンシップフェアへの参加学生も年々増えており、今年も関東・関西合わせて約500名の学生にご参加いただきました。もはや、3月のナビ開始直後の時期よりも多い参加者になりつつあります。
1-2. 3年生の12月頃
2つ目が、3年生の12月頃です。この時期は冬インターンシップの参加や、年明けて本格化する就活に向けて動き出す層です。3年の夏やナビ解禁時期と比べると多くはないものの、この時期に動き出す学生も150名近くはいます。
1-3. 3年生の2月頃
3つ目がやはり一番大きい山ではありますが、ナビサイトの解禁時期前後の3年生の2月・3月です。特に2月から活動を始める学生が年々増加しています。今年FACE to FUKUSHIが開催した福祉の就職フェアでも2月だけで800名近い学生さんにご参加いただきました。
1-4. 4年生の春
4つ目の時期が、年々縮小傾向にありますが、4年生の春時期です。22卒の学生と23卒の学生のアンケート比較でも年々減少していますが、福祉を志す学生の2割程度は、この時期に就職活動を始めています。
以上のように、今まではほぼ1時期に集中していた福祉の就活時期も、民間企業のインターンシップの普及につられるように、福祉の就活も早期化を経て、多様化し始めています。
2.単なる早期化ではなく、流れが「分断」されている
これは、「福祉の就活が早期化・多様化している」ことだけに留まらず、それぞれの時期で動く学生が変わっていることを意味しています。
今までの採用担当者のイメージとしては、仮に早期に採用PRを行なっていたとしても、インターンシップ等はPRの場で、そこで接点をもった学生を、「どう3月の採用解禁まで引っ張るか」という認識だったかと思います。
この1〜2年のFACE to FUKUSHIのフェアに参加した学生の動きを見ても、3年夏のインターンシップフェアに参加した学生が、就職フェアに参加する割合は1〜2割程度で、3年冬のインターンシップから就職フェアへの移行率も5割程度となっています。2月の就職フェアから3月の就職フェアへの移行率も1割程度となっています。
つまり、複数回の採用イベントに参加する学生は稀で、最初に接点を持ったイベント等である程度目星を決めて、選考に進んでいる、ということを意味しています。
インターンシップフェアと、2月・3月の就職フェアでそれぞれ接点を持てる学生が変わる、という意味では採用側としてはよい面もありますが、一方で、学生と接点を持てる機会を複数回持たないといけない、という状況でもあります。
今までのイメージで、「3月のナビサイト解禁時期に採用活動を行えばいいや」というイメージでは、競合も多い中で、限られた学生の中から選ばれるようにならねばならず、非常に競争率の高い中での採用活動となってしまいます。
3.時期ごとに応じた採用の動線設計が求められるようになっている
上記1と2の変化を基に考えると、それぞれの接点を持てた時期ごとに、最適化された採用への動線設計が求められるようになっている、ということです。インターンシップ時期に接点を持った学生には、早期選考や秋・冬のイベント案内・追加のインターンシップ等で接点を持つ必要があります。
最近では福祉の株式会社だけでなく、社会福祉法人でも早期選考・説明会を実施する法人も増えています。2月に接点を持った場合にも、施設見学や説明会を通して、接点の機会を設けるのが好ましいでしょう。
一番避けたいのは、「時期が来たら連絡する」と放置してしまうことです。それぞれの時期に接点を持った学生さんと、どう関係性やコミュニケーションを適度に維持させ、採用までつなげていくか、ということを考えることが重要です。
4.時期を逸すると、学生に認知されず「選択肢」にすら入らなくなっている
この福祉の就活が4ターム制になり、それぞれの動きが分断されている、という状況を踏まえると、より多くの学生の選択肢に入ろうと思うと、それぞれの時期でしっかりと認知・PRにつなげる活動が必要になります。インターンシップフェアへの参加等で確実に学生と接点を持ち、認知され、選択肢に入る努力が求めてくる時代になります。
一方でこの状況に対応し、採用の早期化・多線化に取り組めている法人は、まだ少数で、採用の主戦場はナビサイト解禁以降となっています。捉え方によっては、上記の変化に気づき、接点を持つ時期を「ズラす」だけでも、競合から抜け出し、より多くの学生に認知されるようになります。
採用戦略を考える際に「時期の選定」も実は非常に重要な要件になりますし、うまく行けば「不要な戦いを略(はぶ)く」ことができます。日々の活動の点だけではなく、学生の動向といった全体観も踏まえて、採用戦略を考えることの効果はますます大きくなっていると言えます。
以上が、「福祉の就活4ターム制」に関する4つのポイントの説明でした。
24卒の採用に取り組みながら、日々の取り組みで得られる洞察を、並行して25卒にも素早く活かすことが、安定した採用成果にもつながっていきます。
上記の動向が、皆様の日々の所感を合わせて採用活動をアップデートする一助になれば幸いです。
ご興味のある方は、ぜひ弊社事務局までお問合せくださいませ。
FUKUSHI meets!にご出展を検討中の法人さまへ
この記事を読んでいただいている人事担当の皆様には、FACE to FUKUSHIが企画するフェアってどんな感じなの?オンラインでフェアってどうやるの?学生はちゃんと集まるの?などなど、様々な疑問をお持ちかもしれません。
24年新卒向け福祉就職フェアの募集要項については、<こちら>をご確認ください!
現在5月21日のオンラインフェアに残枠がございます。
また、2025年新卒向け夏のインターンシップに関しましても出展法人を募集しております。
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過去の開催の様子は、開催まとめを公開していますので、こちらからご確認ください。
また、”福祉を志す学生に特化した就職動向・ニーズ”のレポートも公開しています。2021年の福祉系学生に取ったアンケート結果をまとめたものです。オンライン就活についてのリアルな声も掲載しています。
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