[レポート]出稽古ツアー大阪コースを実施いたしました。(2015年24月11日~26日)
イベントレポートいつもブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。
今回は、2015年11月24日~26日に実施しました、出稽古ツアー大阪コースのレポートをお届けします。
出稽古ツアーは集団型次世代リーダー育成プログラムであり、福祉事業所で働いている若手・中堅職員の方を対象に全国の先進的な福祉事業所の取り組みを見て知っていただき、視野を広げていただくプログラムです。
今年度は北海道・関東・大阪の3コースを設けており、
それぞれの地域の特色ある福祉を見て学んでいただきます。
大阪コースでは「新たな社会課題に立ち向かう」というテーマのもと、
福祉の制度外の様々な取り組みからヒントを得て、今後の福祉法人の在り方を考えるという主旨のもと、不登校・引きこもり支援や生活困窮家庭への支援、病児保育やホームレス支援、要介護の高齢者向けの介護付き旅行など、制度に囚われず課題解決のために必要なサービスを行っている事業所を訪問する3日のコースです。
東京や広島、岡山などから4名の研修生が大阪に集いました。
【NPO法人み・らいず】http://www.me-rise.com/
1日目は、障がい児・者への制度を活用したサービスや、行政等と連携した不登校・引きこもりの若者への居場所・就労支援、生活困窮家庭の子ども向けの学習支援、自主事業として発達障害・不登校の児童向けの学習支援の塾を運営しているNPO法人み・らいずを訪問しました。
法人の成り立ちから、様々な事業を展開する背景にある、「必要な支援をつくりづける」という理念に込められた想いや、実際にどのように事業が立ち上がってきたのか等をお伺いしました。
また大学生ヘルパーやボランティアの獲得の工夫や、人材育成に関しても意見交換が行われました。
続いて場所を変えて、堺市から委託を受けて実施しています生活困窮家庭への学習支援の取り組みを見学しました。
支援現場の大坂府立大学に移動して、現場の担当者の方に、どのようなスキームで事業を実施しているのか、学生の管理をどのようにしているのか等を伺いました。
【NPO法人ノーベル】http://nponobel.jp/
2日目の午前中は、訪問型の病児保育に取り組むNPO法人ノーベルの代表の高亜希氏からお話を伺いました。
制度や支援がなかなか整理されていなかった病児保育の領域に、大阪で取り組んでいる病児保育の取り組みを伺いました。
制度にしにくい部分を、共済型というビジネスモデルで事業を立ち上げてモデルをつくり、その後行政や企業と連携し、展開エリアや対象を広げていく、という考え方を伺いました。
【NPO法人Homedoor】http://www.homedoor.org/
2日目の午後は、ホームレスの就労支援等を行うNPO法人Homedoorの川口加奈氏のお話を伺いました。
就労支援事業拠点でHUBchariという、好きなところで借りて返せるレンタサイクル事業の現場を見学させていただいた後に、事務所にてHomedoorさんの取り組む社会課題や、どう解決までのプロセスを描いているのかを伺いました。
【NPO法人しゃらく】http://www.123kobe.com/
3日目の最終日には、要介護の高齢者向けに、介護付き旅行を提供しているNPO法人しゃらくの小倉譲氏のお話を伺いました。
お話の中で「福祉とは何か?」「制度でカバーできるところとその限界」といったお話があり、
改めて利用者のためにどのような環境や支援を創っていく必要があるのかを考える時間となりました。
最後には3日間の振り返りと、今後のアクションプランを設定しました。
訪問した事業をそのまま自地域・法人で実践するのではなく、取り組みの背景や考え方を学び、
どのように自法人の取り組みに反映させていくのかを考えて、参加者同士で共有しました。
今後ますます多様化・複雑化していく社会的な課題をどう捉えて、制度だけに囚われずに「困っている人を支える」という福祉を実現していくのかを考える3日間でした。
以上、出稽古プログラム大阪コースの報告でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今年度の出稽古ツアーは大阪コースで終了となりますのが、またツアーの内容もさらに充実させてご案内できればと思いますので、応援よろしくお願いします!