[イベントレポート]福祉人材確保戦略フォーラムを開催しました。
イベントレポートFACE to FUKUSHIとして、初の全国フォーラム開催となりました、
「福祉人材確保戦略フォーラム」
を2015年8月1日(土)に開催いたしました。
全国でフォーラムを開催してきましたFACE to FUKUSHIが、
東京で、初めて福祉人材の確保に焦点を当てたフォーラムの開催となりました。
FACE to FUKUSHIとしても初めての試みとなった全国フォーラムですが、
当日は130名を超える方が、
北は北海道、南は沖縄から参加していただきました。
今回は、そのイベントの当日の様子をお伝えできればと思います。
フクシのこれからの話をしよう。
若手福祉従事者の人材育成・ネットワークづくりから始まったFACE to FUKUSHIですが、
これからの、よりよいFUKUSIを築き上げていくためには、
若い人が福祉に関わるキッカケとなる福祉業界の入り口支援も必要と考えて、
去年より行って参りました。
厚生労働省でも福祉人材確保に対する検討も行われている中、
福祉人材確保に関して、参加者の皆さまと考える機会をつくれればとの思いから、
これからの福祉を担う人材をどう巻き込み、福祉を築き上げていくのか、
についてのフォーラムを開催する運びとなりました。
いま、そしてこれからの福祉人材に求められること
冒頭の基調対談では、
独立行政法人国立病院機構副理事長であり、前厚生労働省大臣官房審議官の
古都賢一氏と、
毎日新聞論説員の野澤和弘氏をゲストに迎え、
半田市社会福祉協議会障害者相談支援センター長の加藤恵氏のコーディネートで行われました。
野沢氏は、
「『生きにくさ』を感じている人で溢れかえっているこの時代だからこそ、福祉の分野はチャンス」
だと指摘。
その上で、福祉サービス利用者一人一人のアイデンティティとしっかり向き合い、利用者を支えることを通して社会や地域を変えていけるような職員がこれからの地域の福祉で必要になってくる、と語ってくださいました。
また、古都氏は、
福祉サービスの核は「人」であると説き、
個人の尊厳を保持するサービスの質を保つためにこれからの福祉職員に求められるのは、
「利他の心、五感を使ったコミュニケーション能力、課題の解決を楽しむ姿勢」
であるとお話されていました。
基調対談を通じて、
福祉の成り立ちから、今までの変遷、
また社会的な変化の中で福祉人材にもとめられるスタンス、
また法人としての取り組みについての示唆をいただく時間となりました。
厚生労働省の政策動向について
続いて、厚生労働省から、
現在省内で行われている政策動向についてご説明いただきました。
厚生労働省社会・援護局福祉基盤課 福祉人材確保対策室の
二渡努氏にお越しいただきまして、
福祉業界を取り巻く全国的な現状や
地域ごとの有効求人倍率の比較、介護に対するイメージ等についてお話いただき、
2025年に向けてた、総合的・計画的な確保対策等についてもご紹介いただきました。
福祉業界への参入促進、資質の向上、労働環境・処遇改善の3つの切り口で、
様々な取り組みを検討されていることもご報告いただきました。
こうした国レベルでの取り組み・対策と併せて、
こういった動きと併せて、各法人の取り組みもより一層求められてくる時代となったことを感じる時間となりました。
こんな風に福祉を変えていきたいと思っています。
最後のトークセッションでは、
3名のゲストを迎えて、各ゲストの取り組みのご紹介を行いました。
NPO法人Ubdobe代表理事の岡勇樹氏からは、
医療福祉エンターテイメントを行うUbdobe様のご紹介をいただき、
福祉に人を巻き込む仕掛けとしてのイベント事業のお話や、
福祉の情報発信等に関するプロデュース事業のお話をいただきました。
株式会社リクルートキャリアHELP MAN!JAPAN事業推進ユニット長の坂田祐一氏から、
福祉を産業として認識してもらい、
福祉の魅力を多様な切り口から発信し、
福祉のブランディングを手掛けるHELP MAN!JAPANの話をご紹介いただきました。
最後に、FACE to FUKUSHIの共同代表でもあり、
NPO法人み・らいずの代表理事でもある河内崇典より、
実際に福祉事業所として、
ブランディングから採用・面接までの流れを、
どのような工夫をして取り組んでいるのかについて、お話いただきました。
3社3様の取り組みの実践報告となりましたが、
いかに福祉の根底にある魅力を認識しながら、
対象者を巻き込む情報発信や接点づくりを行っている点は共通するものでした。
全国の参加者との意見交換会
会場を移しての意見交換系(懇親会)では、
登壇いただいたパネリストの方や、
参加された方との意見交換・懇親会が開かれました。
テーマへの関心の高さから、
地域・事業所を跨いでの意見交換や情報交換をして、
非常に盛り上がり、交流の深まる時間となりました。
これからも、福祉人材の話をしよう。
ご参加いただいたアンケートからも
「これからの人材確保のヒントがあった」
「方法は様々であっても、今この業界に不足していることが、
魅力を適切に発信できていないこと。それが共有できました」
「福祉=おもしろいを広げていければ人材確保にもつなげられるのかなと思いました」
といったお声もいただきました。
「時間がたりない」
「もっと意見交換の時間も欲しかった」
とのお声もいただいたので、
内容や進め方も改善をして今後も引き続き開催していければと思っています。
これからの日本の福祉を築き上げていくためにも、
福祉人材の確保・育成は重要なテーマだと改めて主催者としても認識しましたので、
今後も皆さまと情報交換しながら、福祉を盛り上げていく取り組みをしていければと思います。
FACE to FUKUSHI 池谷